常磐線・富岡駅【福島県双葉郡富岡町大字仏浜ほとけはま釜田かまでん

いわき駅・富岡行の一番列車

あれから6年と7ヶ月。

2017年10月21日、いわきー富岡間、開通!

とうとうこの日がやって来ました!
いわき駅からの一番列車に乗り、富岡駅へ。
車内はいつもと違う客と空気を乗せて、竜田駅へ。
いわき駅の券売機
窓の外にはいつも立ち寄っていた龍田神社、そして歩いてきた道が流れて行きました。
龍田神社
富岡駅に到着するアナウンス。
ホームには、歓迎する人々や報道陣の姿。
富岡駅
4年前に見た駅の光景は、桜の舞い散る春、
線路は錆つき歪み、駅は草に埋もれ
周囲には崩れたままの家々、
紙をくしゃくしゃにしたかのような車の数々…。
誰もいない、町の姿…。

これが津波によって失うという事の現実…。

富岡駅(2013年4月13日)
http://tooku-no-kumo.blogspot.jp/2013/04/blog-post.html

富岡駅に着いたいわきからの一番列車
富岡駅
富岡駅
富岡駅から海を望む。
“ローソク岩”はもう無い…

富岡駅から竜田駅方面を望む
富岡駅の跨線橋からの眺め
富岡駅改札口
富岡駅
富岡駅
駅の外に出ると、いつものロータリーには人が多く集まっていましたが、式典が行われるのはまだ先の時間だったので、町を少し歩いてくる事にしました。

双葉警察署の裏手、岡内東児童公園の慰霊碑と被災パトカーに手を合わせ、この日が来た事を報告しました。
6号線を少し南に進んで、コンビニで飲み物を買う。
4年前この道を歩いた時は、コンビニに寄る、なんて事自体できるわけもなく、国道を通るのは工事用車両、福島第一原子力発電所への送迎バス、パトカーのみ。崩れ落ちた看板などが散らかったままの県道…。春の日差しとは正反対な空気の中にありました。
富岡は負けん
仏浜ほとけはまの交差点から坂を下ると、以前は見えていた富岡駅の小さなロータリーは無く、海側へ向かう道路の橋脚が構えています。
仏浜の坂道
富岡駅ロータリー
駅に戻ると、だいぶ人が集まっていました。
道路の反対側には、常磐線の開通に反対する団体が声を上げていました。
富岡駅に集まった人々
富岡駅に集まった人々
桜の花入りすいとんを振る舞う人々
桜の花入りすいとんを振る舞う人々
桜の花入りすいとん
桜の花が入ったすいとん

富岡駅に集まった人々
富岡駅の改札に集まった人々
さくらステーションKINONE(きのね)のオープニングセレモニー
物販・飲食店併設店舗「さくらステーションKINONE(きのね)」のオープニングセレモニー

富岡駅の新しくなった券売機
富岡駅からの切符
富岡駅の電光掲示板
富岡駅改札
富岡駅の跨線橋からの眺め
夜ノ森駅方面を望む
富岡駅に着いたE531系電車
式典はホーム内で行われ、人が多かった事もあって入る事はできませんでしたが、今日この日富岡の人たちと祝えた事は、とても嬉しいです。

夜ノ森、大野、双葉の3駅の再開を残す事になりました。
福島第一原子力発電所にもさらに近くなり、帰還困難区域となっているため、多くの問題を抱えたままですが、2020年3月までに再開を予定しています。

富岡町に帰還された人は多くありません。
6年と7ヶ月という月日は大人にとってはあっという間でも、子どもからすれば、幼稚園生が中学生にまでなってしまう、長く大きな経験をする時間です。

町に戻る人、戻らない人、あきらめた人、戻る日を夢に見たままこの世から去った人…。
僕には何も否定はできません。
でも、少しでも前に進みたい人たちがいるから、また富岡町に来ます。

2017.10.21

(了)

◆ Google フォト
https://photos.app.goo.gl/dlgcPfMvospw6pNP2