浜風リング!!【福島県いわき市久之浜町久之浜字糠塚(久之浜第一小学校敷地内)】


浜風商店街二周年祭開催!

今日9月7日は、いわき市久之浜町久之浜第一小学校敷地内にある仮設商店街、『浜風商店街』の二周年祭が開催された。
到着した午前10時には、もう人でいっぱい!
『久之浜ふれあい情報館』
ここでいつも壁に張られている震災当日の写真を撮影した方と偶然会う事ができ、話を聞く事ができた。
新聞社のカメラマンだとしても、こんなタイミングと間近で、どうして撮影ができたのだろうか?と思っていたのだが、地元のとにかくカメラ(撮影)好きのおばちゃんで、お子さんの野球の試合にはベンチにも入ってしまうほどの元気な方でした。

当時は「珍しいから撮っておかなきゃ」という感じだったらしい(笑)
今は『語り部』として様々な場所で震災の記憶を聞かせ続けているとの事。どうかいつまでも元気に語り続けて下さい!
久之浜中学校吹奏学部の演奏。
学校のグラウンドでは、気球も上げられた。
NHK朝ドラ『あまちゃん』のテーマ曲に始まり、ちょっとしたイントロ当てクイズなども行われ、祭のオープニングを盛り上げました。
演奏が終わると、小学校のグラウンドに設営されたリングでは、プロレスラー・蝶野正洋選手による『ちびっこプロレス教室』が行われた。
受け身の取り方などの基本を習った後は、レフェリーの体験も行われた。ゴツいレスラー達の子ども達を見る目が、とても優しい。
実際に試合にもレフェリーとして参加した6歳女の子が会場を沸かせ、とても良い味を出していた。
プロレス教室は一旦ここで終了、福島県いわき市を中心に活動されている『花音(はなおと)』さんによるライブが始まった。
『アイくるガールズ』
いわき出身による女の子達のアイドルグループ。
元気いっぱいに歌って踊ってくれました。会場内の追っかけ(?)も大盛り上がり!
浪江町出身のシンガー、牛来(ごらい)美佳さん。
今はお子さんとともに群馬に避難されているそうだが、故郷にこんな近い場所に来ても帰る事ができないというのは、切ない…。
そして、リングでは全日本プロレス、プロレスリングZERO1によるチャリティープロレス『Fight&Love 2nd』が始まった。
全員が時間差で入場するバトルが始まって、観客も大盛り上がり!
舞う!
ぶつかり合う肉体!
場外乱闘!

いつもは静かな小学校のグラウンドも今日は暑かった人々の笑顔と笑い声が絶えなかった。
試合が終わると『CLIFF EDGE』によるライブで祭を締めくくった。
祭の最後は、出演者全員がリングに上がって挨拶。
蝶野選手は今月17日が誕生日という事で、花束が贈られた。

久之浜に来たのは初めてだそうだ。
彼も言ったように、やはり実際来てみなければ何も分からない。

『2nd』というくらいなので、以前にも仙台で行われたチャリティープロレス。
他にも数多くの復興支援を行い、人々を笑顔にさせていったに違いない。
祭は終わり、商店街は後片付けが始まった。
週末に行われたこのイベントは終了したが、平日も見学、スアディツアーなどでこの浜風商店街
を訪れてくれる方々がいる。

東京から一番近い、そして初の“復興”商店街であるこの場所に、もっともっと多くの人達が訪れてくれる事を切に願います。
帰りの電車まではまだ少し時間があるので、東地区へ。
ここもいずれ緑地化され、この傷跡も過去のものとなる。
でも、忘れない、忘れたくない。

あの玄関の扉を開きたくて
変わらない「おかえり」が聞ける気がして

牛来美佳 “あの玄関の扉”より

津波に全てを流され、基礎だけを残した家々。
あの玄関の奥からいつもの顔、声が聞こえてきたのなら…。
きっと多くの人がそう想い、願った事でしょう…。

歌で、プロレスで、伝えられた“想い”。
色々な人が伝えようとしているこの“想い”を大事にしてゆきたい。
(了)