広野ここより未来に。【福島県双葉郡広野町】


丁度一年前の今日、初めて広野へ行きました。

7時38分ごろに茨城県南部で震度 5弱の地震発生。
上野駅にはそれよりも前に着いていて、移動中だったせいか揺れには気づかなかった。
常磐線の特急『スーパーひたち』の席に着くも、結局 25分経ってから発車となり、松戸までは安全確認のため速度を落として走行する事になった。
それでも、いわき駅からの乗り換えの普通列車の広野行きには乗る事ができたので良かった。
広野駅に降りると、町役場や中学校のある丘の頂上を目指す。
そこには広野町中央体育館があり、『ひろの復興祭』が 11月9日(土)・10日(日)の二日間開催された。

“祭”と言っても花火を打ち上げたりするような大規模なものではなく、ちょっとした文化祭のような感じ。
体育館の中には、広野の人たちの手作りの作品が飾られていた。

そして、ここでもまた「久しぶり!」と呼び合う人達の笑顔がたくさんあった。
国会議員の方達が視察に訪れ、ご挨拶がありました。
体育館を出て、広野の町を一望できる場所へ。
海岸には大きなクレーン車が見える。久しぶりにあの近くまで行ってみよう。
踏切を渡り、駅の東側に来ると畑に一面のセイタカアワダチソウが…。

道路が以前よりきれいになっていて、新しく住宅が建てられている場所もある。
駅の東側は開発が進み、新たな市街地として形成されるそうだ。
丘の上から見えていたクレーン車近くまでやって来た。
昨年には崩れた防潮堤があったのだが、それらは無くなり、新たに作り始められていた。
火力発電所方面。

一年前、この場所に来た事から始まった福島(浜通り)、宮城への旅。

想像を遥かに超えた被害のその後の姿。

がれきは無くなっても、帰る事のできない家々。

復興の難しさ。

ヒトの過ち。


でも、それらと同時に人と人との新たな“繋がり”も感じる事ができた。

北迫川(きたばがわ)向こうの松本稲荷は今日も静かに海を見守っている。
竜田(たつた)駅までの復旧を目指す工事が続いている。
そういえば、セイタカアワダチソウをじっくり観察した事がなかったのだけれど、こんな花だったのか。
東京で電車に乗っていても、車窓から線路際にたくさん咲いているのをよく見かける。
きつめの黄色い花は、これから花の少なくなる季節においてはとても鮮やかで明るくは見えるものの、他の植物の生育をじゃまする厄介者。
駅に戻る。
駅の端から工事の様子が見える。前回来た時にお会いした、あの作業員の方達は今日もいたのだろうか?
来年のダイヤ改正まで、もう半年を切っている。どうせなら試運転が始まる頃に、ここでウォーキング大会みたいなものを開催してくれれば良いな、なんて思ったりして。
広野で折り返しの列車に乗り、『久ノ浜(ひさのはま)』駅で降りる。
約 2ヶ月ぶりとなったが、東地区では宅地跡にも重機が入っていた。計画されている、防災緑地化が開始されたのだろうか?
少しずつ、変わってゆく。
そしていつものように『浜風商店街』へ。
写真には撮らなかったが、今日は名古屋から見学に来られた達がいました。
久ノ浜に来る時には、必ずここには来るのだが、中途半端な時間に来てしまうのでここしばらく『からすや』さんで食事はしてないな…。
今日も商店街の閉店時間まではいたものの、食事はせずに帰る時刻となった。
『ひろの復興祭』で購入した品々。
おそらくここでお米が買えるに違いないと思っていたので、見つけた時はかなり嬉しかった!しかも 1kgなので、カメラで重くなっている荷物があっても丁度良い重さだった。
そしてとれたてのジャガイモ!
さて、何を作ろうかな?

右のボトルは何かというと市販の消毒薬。
バザーをやっていた場所で勢いで(?)購入。

(了)