広野町サマーフェスティバル2014【福島県双葉郡広野町下浅見川築地】

“やっぱり広野が好き！”

真夏の夜空に願いを込めて―。

（続き）
木戸駅から広野駅へ。震災後、使用されずにいた3番線への入線。そして跨線橋を渡り、改札を出ると1時間後に始まる祭の準備が最後の仕上げを行っている所だった。

手伝えなくて申し訳ないけれど、祭が始まる前に行っておきたい場所があるので、駅前の通りを北に進む。

北迫（きたば）川の河口近くにある『松本稲荷』。
広野駅の東側は工事が続き、復興住宅などが次々と建てられてゆく。
お参りをしている間に、祭の開催を知らせる音花火が鳴り響いた。

ステージでは、スイカ早食い大会が行われていた。中にはスイカが大嫌いという参加者も…！（笑）

普段は駐車場として使われている場所は、広野町に関わる物産の販売が行われている。普通のお祭りの屋台ではなくて、町に関わっている人達なので、ここでしか食べられないものもたくさん！

ステージではマジックショー、お笑い芸人の方々によるショーが行われた。
フライパンを丸めてしまうというすごい技の披露をしてくれる“ジャスティス岩倉”。驚いた事に、その丸めたフライパンをさらに広げて元に戻す事も！

参加者も一斉にフライパンを丸めてゆく。自衛隊の方までも…！

昨年に続き、『広野昇竜太鼓』による演奏。力強い響きが会場を沸かせる。

昨年は『スパリゾートハワイアンズ』からプロの応援、『勿来工業高フラ愛好会』、通称“勿工フラ愛好家”の学生達が応援に来てくれていたが、あれから『フラガール甲子園』には進めたのだろうか…？

午後6時半、セレモニーが行われたのだが、とうとう雨が本降りとなってしまった。
それでも、中止はしない！花火を打ち上げます！という町長の言葉はとても力強い。

広野町（ひろのまち）、楢葉町（ならはまち）、富岡町（とみおかまち）、川内村（かわうちむら）、大熊町（おおくままち）、双葉町（ふたばまち）、浪江町（なみえまち）、葛尾村（かつらおむら）から成る福島県浜通りの郡である双葉郡（ふたばぐん）。
その中で広野町は早くに警戒解除された。他の地域が『帰還困難区域』『居住制限区域』『避難指示解除準備区域』のままだが、この祭も含めて今後の復興への参考になる町の形になる事は間違いないだろう。

音楽と共に、花火が打ち上がり始めた！
町の人間でも無い、ゆかりも無い僕。それでも、また今年も広野町の人達とこの花火を観られる事がとても嬉しい。

雨は強弱を繰り返し、気温も下がって真夏なのに体が震えるほど寒くなってしまった。
それでも最後まで打ち上がると、会場は拍手が鳴り響いた。

最後は駅入り口前の広場で『納涼盆踊り』。

夜8時、祭は終わった。
昨年の倍くらいの人達が来ていたのではないだろうかと思えるほどの盛り上がりを見せた。
また来年もここに来て、みんなと一緒に花火を楽しみたい。
（完）

2014.8.9