栃木県・群馬県・埼玉県・茨城県の4県にまたがる国内最大の遊水池は、ちょっといびつなハートの形。
東京の近くで草原のような場所は無いだろうか、とネットの検索でヒットしたのがきっかけで行ってみる事にした『渡良瀬遊水地』。
過去において、渡良瀬川の洪水対策、そして足尾銅山から流れ出した鉱毒対策のために作られたもので、足尾銅山と言えば、“田中正造の天皇への直訴”を社会科の授業で習った人も多いのではないだろうか。
渡良瀬遊水地の最寄り駅はいくつかあるが、その内の一つ、浅草から約1時間半、東武鉄道日光線・柳生駅。ここが今回のスタート地点。
『道の駅・きたかわべ』
公園内には売店が無さそうなので、ここで水分補給用のジュースを購入。
県道9号線を渡ると、遊水池はもう目の前。
中央エントランス。
園内は道が整備されていて、サイクリングコースともなっている。レンタサイクルもあり、何カ所かある貸し出し所はどこに返却しても良いようだ。
エントランスを抜けると目の間に広がる『北ブロック』と『南ブロック』。
『北ブロック』は画像のようにヨットなどのウォータースポーツを行う事ができるが、魚釣りは禁止。
『南ブロック』では魚釣りができる。気をつけなければいけないのは、さらに南側の縁は立ち入り禁止となっている事だ。園内にはいくつも立ち入り禁止エリアがあるのだが、洪水が起きた時に川の水をこの遊水池に引き込む場所があるためだ。
ハート形の中央にある『中の島』。道がT字に分かれていて、先ほどのエントランス方面、東、北へと道が延びている。
まだまだ緑は多いものの、夏までの花はとっくに咲き終わってしまい、その代わりに『セイタカアワダチソウ』がその濃い黄色の花を幅を利かせていた。
『中の島』から東に進むと、ハートの右上・左心房にあたる部分の『谷中ブロック』がある。
池の東端に到着。ここからはハート形の外周に沿って北へ進む。
池の東端からさらに東側は、渡良瀬川と『第2調整池』がある。見渡す限りのススキの草原が広がっている。
どこに行っても『セイタカアワダチソウ』。
根からの毒で、ススキを枯らせてしまう…。
背の高いススキに囲まれて分かりにくいが、散策路(?)がいくつも隠れている。
でも、周りは湿地帯となっているので、気をつけないと水の中に落ちてしまうかも。
人工的に作られた湖なので、全ての岸はこのようにブロックでできている。
『子ども広場ゾーン』・『谷中村史跡保全ゾーン』に到着。芝生が刈られたばかりで、草の良い香りがする!
『谷中村史跡保全ゾーン』内には、いくつも道があるのだが、なんだかどれを行っても元来たエリアに戻される感じだったので、引き返す事にした。
ハート形のすぐ上(北)に『ウォッチングタワー』がある。さきほどがら遠目には見えていたが、結構デカい建物だ。
タワーの上からは、渡良瀬遊水地全体が見渡せる。
筑波山。
雲が被ってしまったけれど、男体山。二年前に登ったのが懐かしい!
ここからは、秩父の山々、赤城山、浅間山、南アルプス、そして富士山も見えるようだが、もっと空気が澄んでいないと無理そうだ。さあ、そろそろ帰ろう。後はハート形を縦に貫く道を通って、最初に来た『中の島』に戻るだけだ。
今日はとても良い天気でちょっと暑いくらい。風が強かったものの、ずっと半袖でいられるほどだった。
『中の島』に戻った。
セイタカアワダチソウだらけで、ほとんど他に花が見られなかったのは残念だったけれども、春に来たらきっとたくさんの花が見られるに違いない。
柳生駅に到着。
遊水池全体を歩いたわけではないけれど、合計約12kmとなっていた。
久々に海以外で広々とした場所に来られて、気分スッキリ!
(了)