夜ノ森よのもりの桜【福島県双葉郡富岡町夜の森】

夜ノ森

夜ノ森よのもりの桜は富岡町の人々の宝。
そして、希望―。

早朝のいわき駅は夜中に降りだした雨がまだパラついたまま、とても寒い。
早朝のいわき駅
今回も常磐線竜田たつた駅まで乗車して、そこから福島県道244号小塙上郡山線を歩く。
森の中からは、ウグイスの声。カエルの鳴き声も遠くから聞こえてくる。

富岡町に入る。
その頃から、雨は止み、北の空の雲が割れ始めていた。
富岡川
竜田駅から約2時間半、昨年8月と同様に、まずは夜ノ森駅の西側へ。
咲いてる、咲いてる!
こちらは下の方の枝は刈られないままなので、間近で花を楽しむ事ができる。
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側の桜
今後、夜ノ森駅-浪江駅間の除染・復旧工事が行われるとの事だが、駅はまだ枯れ草の中に眠ったままだ。
駅を含む西側は居住制限区域であり、昨年8月の時点では黒いフレコンバッグが畑の中に山と積まれていたが、それらはほとんど無くなっていた。除染作業が活発になっているのか、至る所で作業員の方々の姿が見られた。
夜ノ森駅
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側から望む
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側の桜
夜ノ森駅・西側の桜
簡易的ではあるけれども、放射線測定器を持って歩いていると、0.3から2.0マイクロシーベルトの間を変動している。
吹き溜まりとなっている場所はどうしても線量が高くなってしまう。昨年8月とくらべると最大値が下がったように思えても、さすがにたった2回の計測では何も分からない。
放射線測定器
今回もなるべく午前中には富岡町を退去しておくため、移動開始。
そして富岡町立富岡第二中学校の東側の通りへ!
夜ノ森駅
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
桜の花を追いかけて、やっと念願の夜ノ森の桜を観る事ができた…!

風が吹く度に舞う桜の花びらが美しい。
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
写真を撮ってしばらくすると、他にも観にやって来る人たちの姿が増え始めた。
あと数日は葉が出る前の姿を楽しむことができそうだけれど、風が強くなってきているので、散るのは早いかもしれない。

ここから北と東は帰還困難区域であるため、各通りは許可証無しでは通り抜けはできません。
復旧工事に向かう車輌が通りますので、自家用車などで来られる方は路上駐車などはしないよう気をつけて下さい。
町内の立ち入りは午後3時までとなっていますので、それまでに退去されるようお願い致します。
町内は崩れたままの建築物なども多数ありますので、侵入したりしないようにして下さい。

規制エリアは下記の福島県通行規制情報を御覧下さい。
赤枠内が警戒区域及び帰還困難区域となっています。

■ 福島県通行規制情報(福島県ホームページ内)
http://www.pref.fukushima.jp/douro/kisei/kisei-map.htm

夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森
夜ノ森

■ 360度画像(再生が始まらない場合は、画像内中央のボタンをクリックして下さい。)
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竜田駅までの戻りの時間と電車の時間を考えて、名残惜しいけれども夜ノ森を後にする。
できる事ならこれからも毎年観に来たい。その頃には富岡駅も新しくなっているだろうか…?
富岡川
富岡川近くの桜
楢葉ならは町に戻ると綺麗な青空が広がった。
また龍田神社で休ませてもらっていると、風はさらに強く吹くようになってきていた。
日差しはとても強いけれど、とても寒い。
楢葉町
楢葉町・井出川と沿岸部を望む
龍田神社
龍田神社
龍田神社の桜
龍田神社の桜
龍田神社
龍田神社の桜
龍田神社の桜
龍田神社の桜
龍田神社の狛犬
龍田神社の狛犬
駅に着くと、強風のため電車がストップしているという駅員さんからのアナウンスがあった。
架線にビニールがひっかかり、運行ができなくねっているとの事だった…。

タクシーは駅前に来ているけれど、最後の目的地の久之浜ひさのはまはちょっと遠い…。
とりあえず様子見をして、約1時間が経過した頃、運転は再開されて低速ながら移動は再開。

車窓から見える駅の東側は“コンパクトタウン”の工事が進められている最中だ。
しばらくは復旧・復興に携わる方々のためのものとはなるだろうけれど、もしビジネスホテルができて旅の拠点にできたら良いな、と夢想してみる。
竜田駅・車窓から沿岸部を望む
久ノ浜、そして『浜風商店街』に到着したのが午後4時。
遅めの昼食は『からすや』さんでチャーハンと餃子!
浜風商店街でチャーハンと餃子
『からすや』さんは新しい店の場所は決まったそうだが、大工さん待ちという事で、おそらく来年になるのではとの事。
年内には『浜風商店街』は無くなり、現在も工事が進められている新商業施設『浜風きらら』がオープンとなる。

『浜風商店街』と『浜風きらら』は少しの間同時に存在する事になるのかもしれないが、今まで“浜風”と言えば『浜風商店街』の事であるため、その呼び名が無くなる事は商店街の人達も残念がっている。
その『浜風きらら』は『浜風商店街』を継続するものではなく、店舗は全て新しく外から参入するものだけで構成される。

『浜風商店街』のホームページは現在更新が停滞しているが、商工会としては『浜風きらら』に注力しているためのようだ。
“震災後初の復興商店街”でもあるこの商店街の存在をもう少し大切にして欲しいと願うばかりだ。

(了)

2016.4.11

◆ Google フォト
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